解説

かに星雲は、シャルル・メシエの有名な天体カタログ──彗星は含まれていませんが──に初めて収録された天体で、M1と名付けられています。

現在では、かに星雲は超新星残骸として知られています。超新星残骸とは超新星爆発──質量の大きい星が一生の最後に起こす大爆発──によって周りに拡散しているガスやチリで、かに星雲が地球上で目撃されたのは、西暦1054年のことでした。

この見事な画像を見ると、21世紀の今かに星雲がどんな姿をしているか分かります。この画像はあらゆる電磁スペクトルで得られたデータを、可視光の波長で見られるように(つまり目で見えるように)加工したものです。

宇宙からチャンドラX線望遠鏡(X線)・XMMニュートン望遠鏡(紫外線)・ハッブル宇宙望遠鏡(可視光)・スピッツァー望遠鏡(赤外線)が観測したデータは、紫・青・緑そして黄色で表されています。また、地上からカール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群がとらえた電磁波のデータは、赤で示されています。

現代の天文学者にもっとも特異な天体として知られているのが、かにパルサーです。かにパルサーは1秒間に30回も自転する中性子星で、画像の中心付近に明るい点として見えています。

まるで宇宙の発電機のように、この中性子星──恒星の中心核が崩壊したなれの果て──は、あらゆる電磁スペクトルにわたって、かに星雲の放射にエネルギーを供給しているのです。

かに星雲は12光年にわたって広がり、おうし座の方角に6500光年離れています。

原文:The Multiwavelength Crab
画像クレジット:NASA, ESA, G. Dubner (IAFE, CONICET-University of Buenos Aires) et al.;
A. Loll et al.; T. Temim et al.; F. Seward et al.; VLA/NRAO/AUI/NSF; Chandra/CXC;
Spitzer/JPL-Caltech; XMM-Newton/ESA; Hubble/STScI

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