この見事な光景をサッと横切るようにして、クラーク彗星(71P)が宇宙の雲の手前に見えています。この画像は望遠鏡で撮影した2枚の写真をつなぎ合わせて色彩を強調したもので、幅は視角にして約5度(満月10個分)あります。彗星自体はかすかで見えにくくはありますが、画像では地球から5光分(光が1分間に進む距離=1800万キロメートル)の距離にある、5月23日と24日の彗星の位置がとらえられています。視線のすぐ近くには明るい恒星アンタレスとへびつかい座ロー星の星雲複合体が見えています。
 
アンタレスはまたの名をさそり座アルファ星といい、温度の低い巨大な恒星です。この画面では真ん中の一番下にあり、アンタレスの黄色がかった光を反射するチリの多い星間雲に取り囲まれています。
 
球状星団M4がアンタレスの右隣で輝いて見えますが、実際には地球からの距離はまったく違います。アンタレスが500光年なのに比べて、M4は約7000光年も彼方にあるのです。
 
アンタレスよりもやや近くで、へびつかい座ロー星の青い光を、画面の上まで延びている分子雲のチリが反射しています。
 
この画像の左端のまん中あたりに、クラーク彗星の小さなコマ(太陽熱によって彗星の核から放出されるガスやチリの層)と短い尾がかすかな染みのように見えています。
 
クラーク彗星の目立つ緑がかった色を探してみてください。その色は、彗星の二原子炭素分子が太陽光を浴びて蛍光を放つために生じているのです。
 

原文:Comet Clark is near the Edge
画像クレジット・著作権Raul Villaverde Fraile

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